不定期連載小説その3 『サボ同期待の新ルーキー!!』
※この物語は多分フィクションではないかと思われます。
この物語に登場する人名、団体名、地名などは実在のものとはまったく関係がないかもしれません。
なお、この物語に対する苦情は一切受け付けませんのでご了承ください。
友龍のわけわからんノリについてこられなくとも、責任はとりません。
ってか、むしろこのノリについて来れる人はきっとどこかに問題がありますから(笑)、一日も早くまっとうな人間の道に戻られることをおすすめします。ちなみにこのページをソース表示でみてもたいしたことはかいてないですよ。
いまではない時、ここではない場所。
この物語は、ひとつのパラレルワールドを舞台にしている。(どっかで聞いたような出だしだな)
そのファンタジーゾーンではヘンな…いやいや(笑)、風変わりな生き物達が、それぞれに生き、暮らしている。その国の名は、キセツノカオリ…。
今回は、サボ同の新メンバー、雪也さんのお話です。
雪也「ん〜!この国に来るのは初めてだけど、なんだか過ごしやすそうな国だなぁ。いい仕事が見つかるといいんだけど」
NaNO3「お!?お兄さんここははじめてですか?じゃあ、この新聞を買っていきませんか?」
雪也「へえ。新聞かぁ。じゃあ、1枚ください」
NaNO3「はい、どうもです」
雪也「どれどれ…」
雪也が新聞を見てみると、そこにはこの国の主紅葉様や侵略者のシュレ一家、そしてシュレ一家から紅葉様を守るサボ同のことがかかれていました。
雪也「へえ。なんだかみんな生き生きしてるんですね!楽しそうだなぁ。
…でもこれってお城の中とかで起きた出来事でしょう?サボ同は隠密だって書いてあるし。なのにどうして知ってるんです??」
NaNO3「私はこの国の出来事をいつでも見守っているんです。どちらにも属さず中立勢力として見守り、それを記事にする…。それが僕の仕事なんですよ」
雪也「なんだか、かっこいいですね。でも僕は中立じゃなくてどっちかに入りたいなぁ。ん〜。よく分からないけれど、とりあえずサボ同万歳!」
雪也がそう叫んだ途端、『キラーン!!』と瞳を輝かせるものがいました。
それは疾風のごとき速さで雪也の前に現れ、彼の手をがっしりと握りました。
さつき「ふっふっふ、この国に来たそうそう言ってしまいましたな。わしは紅葉様をお守りしているサボ同のさつき爺というものじゃ!!お主のその発言はサボ同に入会の意思ありとわしは判断しましたぞ。さぁ、わしの手をとり共にミズイロノユメへ!」
雪也「え!?え!?手を取り、ってすでに掴んでるじゃないですか!うわっ…ちょっ、さつきさん!?やめ……うおーーっ!!」
さつき「てっちゃん(語尾上がり)殿、華月殿!新しい仲間の誕生じゃ!今夜は雪也殿の歓迎パーティーじゃ!」
ミズイロノユメに戻るなり、さつきは勢いよくドアを開け、中の2人に言いました。
華月「ええ!?こんなところに来るなんてどんな物好きです!?」
さつき「…華月殿。その発言はどういう意味かのう…?」
さつきは冷たい笑みを浮かべながら手の中の給料明細をひらひらとさせます。
華月「い、いえ、別に…。(そういうとこが怖いって意味に決まってるじゃないですか〜〜!!)」
華月は心の中で叫びましたが、減給が怖いのでもちろん口には出しません。
華月「ところで、その新メンバーは?」
さつき「何を言う。ここにおるじゃろうが」
さつきはそう言って、雪也を指差します。
見れば、音速の速さで無理やり連れてこられた雪也は、あわれ息も絶え絶えでさつきの後ろに倒れているではないですか!それを見た華月は目を見開き、ついで深い同情の視線を送るのでした。
華月「よろしく、雪也殿。大変なところに来てしまったな(ボソッ)。」
雪也「え!?よろしくって…。僕まだ何も…」
さつき「あのようなサボ同入会宣言をしておいて今更何を言うのじゃ!それに…ホレ」
そういってさつきが差し出した書類を見てみると、サボ同入会申し込み用紙と書かれた紙に、バッチリ雪也の拇印が押してありました。どうやらさつきがここまで引っ張ってくる時にどさくさにまぎれて押したようです。
いわばさつきが勝手にやったことなのですが、雪也はそれで納得してしまいました。
雪也「シュレ一家にもちょっと興味あったけど…ま、いっか!ともあれ、もはやそれは過去の話!
サボ同の一員と化した今、全力でいきますよ!!」
さつき「おおお!頼もしいですぞ、雪也殿!!我々サボ同は雪也殿を歓迎いたしますぞ! 」
てっちゃん(語尾上がり)「わーいわーいなかまだ!仲間が増えた〜〜〜!!!パーティーだ!!宴だ!!これでほかのチームに一歩差をつけた!!やった〜〜!!!ゲフッゴフッ!(喜びのあまり吐血)」
この夜、ミズイロノユメでは、いつものように吐血するてっちゃん(語尾上がり)と黙って血を拭く華月、そしてさつき爺の3人で雪也を囲み、ささやかな宴を催したのでした。
翌日。
雪也を含めたサボ同の面々はキセツノカオリ城へと向かっていました。
雪也を主である紅葉様に紹介するためです。 その道すがら、初めて後輩をもって嬉しくてたまらないてっちゃん(語尾上がり)が雪也にサボ同の心構えを説いていました。
てっちゃん(語尾上がり)「えー主な活動内容は、『1,侵略者からキセツノカオリ(と紅葉様)を守る』」
雪也「ふむふむ。それから?」
てっちゃん(語尾上がり)「…それだけかな?」
雪也「…へ?」
さつき「『へ?』とはなんじゃ、雪也殿!?わしらにはそれだけあれば十分じゃ!!愛する紅葉様をお守りし、その笑顔を向けてもらうことこそ至上の喜び!!紅葉様を脅かすシュレ一家を倒すのじゃ!そして、にっくきシュレ一家を打ち倒した時…!紅葉様はその愛らしい顔を朱に染めながらわしをみつめて言う。『ありがとう、さつき爺…。私…、私…!』わしはそんな紅葉様の方を優しく抱いてこういうのじゃ。『大丈夫だよ、紅葉。もう心配することなんかないんだ』…」
雪也「あ、あの〜。もしも〜し??」
すっかり自分の世界に行ってしまったさつきに雪也は声をかけますが、もはやさつきの耳には届いていません。
華月「無駄だよ。もう聞こえてないから」
雪也「そ、そうなんですか?」
てっちゃん(語尾上がり)「うん。いつものことだから」
雪也「いつものこと!?」
雪也はびっくりしてさつきをみつめます。その間にもさつきの妄想はさらにエスカレートしていました。
〜2人の世界inさつき爺どりーみんぐわーるど2〜
さつきの肩にそっと頭を預けて寄り添いながら、紅葉がいいました。
紅葉「本当に、なにもかもさつきさんのおかげです…。」
さつき「何をいうんだ。紅葉のためなら僕はどんなことだってしてみせるさ!」
紅葉「どんなことでも…ですか?」
さつき「もちろん!」
紅葉「じゃあ……してください」
その美しく白い肌を耳たぶまで真っ赤に染めながら、恥ずかしそうに紅葉がつぶやきました。
しかし、そのつぶやきはあまりに小さくてさつきには聞き取れませんでした。
さつき「え?紅葉、今なんて…?」
さつきが紅葉の顔を覗き込むと、少し潤んだ瞳と視線が出会いました。
瞳と瞳の合わせ鏡の無限回廊。2人は身じろぎもせず、ただ、しばらくみつめあいました。
紅葉「………」
一瞬が永遠とも思える時間の後、紅葉は黙ったまま目を閉じてさつきのほうを見上げました。
軽く突き出された可愛らしい薄桃色のくちびるが、さつきの目に飛び込んできます。
さつき「!?(こ、これは…!?世間一般様でいう、いわゆる○スを待っている状態…!?)」
さつきは緊張しながら、そっとその手を紅葉の柔らかな頬へと伸ばし…
華月「…これ以上続けさせると作者が自己崩壊起こすな」
雪也「え?」
華月「いや。こっちの話です。さつき殿!!早く行きましょう!『紅葉様』が待ちくたびれてしまいますよ!」
さつき「はっ!?ゆ、夢か、惜しかっ…いやいや(汗)。紅葉様を待たせるわけにはいかん!早くゆくぞ!!」
我に返ったさつきは他のメンバーと共に慌ててキセツノカオリ城へ向かうのでした。
紅葉「雪也さんようこそ〜☆私が紅葉です」
雪也「も、紅葉様!?(ドキドキ)」
雪也を迎える満面の笑顔。雪也は不覚にも赤面してしてしまいました。
雪也(この人が、『紅葉様』…僕らが守るべき人なんだ…!す、素敵な人だなぁ…!さつきさんたちが『何があっても紅葉様を守る』っていってる気持ちがよくわかるよ)
雪也「・・・よよよよろしくお願いします(緊張気味)
あぁ!ようこそなんてお言葉自分にはもったいないです!
『へ〜、来ちゃったんだ』ぐらいで十分であります!
自分も早く主力メンバーに加わって紅葉様防衛に努めたいと思いますので暖かく見守ってやって下さい!」
雪也は背筋をピンと伸ばし、最敬礼して言いました。
そしてその胸にはすでにしっかりとした紅葉様への忠誠心が刻み込まれていたのでした。
こうして新メンバーを加えたサボ同。
シュレ一家にもこれで十分対抗できると安心したさつき爺でしたが、実は雪也が最高のお笑いキャラだという事を知ったのはこのすぐ後のことです(笑)。
しかし、それはまた、別の話。今回は、ここまでです♪
☆あとがき☆
かなり昔の話になってしましました(汗)。
今回はお笑い要素はなく、雪也さんサボ同入会のドキュメンタリーといった感じです(そうか?)
私は歴史(?)にできるだけ忠実に書いているので…。
そろそろ一気に飛ばしちゃいましょうか。
次はいきなりフルメンバー参加とか?(笑)
でも実はさつき爺と友龍と秋桜の過去話を書こうかなとも思ってます。人物紹介のとこにある例の『第2次サボテン砂漠の砂嵐大作戦』とかの話です(笑)。これは完璧オリジナルになりますが。
8月4日。
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