34話

ゼオラ「ラト……。
 ごめんなさい、色々心配かけて……」

ラトゥーニ「ううん、いいの……」

シャイン「良かったですわね、
 ラトゥーニ」

アイビス「アラドも
 頑張った甲斐があったね」

(中略)

アラド「あ、ああ……」

アラド(か、かえって怖いんだけど、
 この反応……)

アイビス「アラド、
 次はあんた達の姉さんの番だよ」

カーラ「そうそう。
 ゼオラだって、こうやってこっちに
 来たんだもの。必ず上手くいくよ」

(中略)

ショーン「いい勘をしておられますな。
 ……おめでとう、当たりです」

タスク「う、嬉しくねぇ!」

ツグミ「そんな……!
 私達だって、アインストの攻撃を
 受けることになるんですよ?」

ショーン「そこはまぁ……
 気合で何とかするということで」

(中略)

マサキ「無茶言うなって。
 リーゼの調整はまだ完全に
 終わったわけじゃねえんだろ?」

ツグミ「そうです、中尉。
 テスラ・ドライブも本来とは違う
 使い方をしているのに……」

キョウスケ「正面突破は
 アルトの十八番だ。心配はいらん」


35話

キョウスケ「あれは……!?」

リューネ「ヴァ、ヴァイスリッター!?」

アイビス「どうしてここに……!?」

リョウト「で、でも、あれ……
 形状が違う……!」

カチーナ「ああ、
 妙に生モノっぽくなってやがるぜ」

ツグミ「それに、このエネルギー反応は
 パーソナルトルーパーのものじゃない……」

(中略)

ギリアム「……アインストに
 機体だけ奪われたという可能性もある」

アイビス「じゃあ、エクセレン少尉は
 ヴァイスには乗ってない……!?」

キョウスケ「いや、違うな」

アイビス「え!?」

(ヴァイスを囲むようにアインスト多数出現)

シロ「ヴァ、ヴァイスリッターが
 囲まれたニャ!」

マサキ「ホントにエクセレンは
 あのヴァイスに乗ってんのかよ?」

ラミア「確認する。
 ……エクセ姉様、応答を」

ラミア「エクセ姉様……!?」

エクセレン「……オマエ……タチ……」

ラミア「!!」

キョウスケ「エクセレン……!!」

(中略)

リン「もしや、少尉は!?」

ギリアム「アインストの支配下に
 置かれているようだな」

キョウスケ「……!」

アイビス「そ、そんな……!」

ラッセル「こ、これじゃ、
 エクセレン少尉を人質に
 取られているも同然ですよ!」

キョウスケ「それだけで済めばいいがな」

ラッセル「えっ!?」

キョウスケ「奴らはエクセレンを使って
 おれ達を消す気だろう」

アイビス「じゃあ、
 少尉はあたし達の敵に……!?」

(中略)

エクセレン「キョウ……スケ……」

ラミア「エクセ姉様が
 キョウスケ中尉に反応している……」

アイビス「完全に
 乗っ取られたわけじゃない……!?」

(中略)

ブリット「くそっ……!
 エクセレン少尉がアインストに
 操られているなんて!」

ツグミ「それに
 あのヴァイスリッターは……?」

(中略)

ギリアム「戻る……か。
 まるであの状態が彼女にとって
 自然であるかのような言い方だな」

ツグミ「と、言うことは……?」

(中略)

ギリアム「きつい言い方だが、今までと
 同じような方法で彼女を助けられるか
 どうかはわからん……」

クスハ「……」

ツグミ「……」

ラミア「……」


37話

アラド「姉さんのことを
 忘れないためにも、これからの戦いで
 生き残らなきゃ……」

ゼオラ「そして……姉様の分も
 生きていこうって決めたんです」

アイビス「そうだよ、ゼオラ……」
アイビス「そうすれば……
 ゼオラ達の心の中で
 あの人は生きていける……」

アラド「それで……あの……
 エクセレン少尉は?」

ツグミ「少尉は……
 私達の前に敵として現れたわ……」

アラド「え!?」

アイビス「あたし達が
 ストーンサークルへ行った時、
 アルフィミィと一緒に……」

ゼオラ「も、もしかして、
 アインストに操られて……!?」

アイビス「それだけじゃない……」

ラトゥーニ「え……?」

クスハ「アルフィミィは
 エクセレン少尉が純粋な存在に
 戻ったと言って……」

ラトゥーニ「純粋な存在……?」

ゼオラ「ど、どういうことなんです?」

ツグミ「わからないの。
 確かなのは、今のエクセレン少尉が
 私達にとって敵だと言うこと……」

アラド「……」

(中略)

エクセレン「色々あるのよ、色々とね。
 大人の事情……ってやつ?
 ね、キョウスケ」

キョウスケ「………」

アイビス「エクセレン少尉、
 相変わらずみたいだけど……」

マイ「でも、あれは……」

(中略)

ギリアム「エネルギーフィールドはこちらで
 解析する。ラミア、タカクラチーフ……
 すまんが、作業を手伝ってくれ」

ツグミ「は、はい!」

ラミア「了解」

(中略)

ツグミ「ギリアム少佐、
 類似データの検索が終了しました。」

ギリアム「結果は?」

ツグミ「最も性質が似ているのは……
 念動フィールドです」

ギリアム「何……?」

ツグミ「もちろん、あれは
 T−LINKシステムによって
 形成されるものではありませんが……」
ツグミ「何者かの意思の『力』によって
 発生している点は同じです」

ラミア「何者かの意思?まさか」

ギリアム「……エクセレン少尉か」

ツグミ「おそらく……。
 そして、消去の方法は……」

ギリアム「タカクラチーフ、
 それを選択するわけにはいかん」

ツグミ「無論です」

ラミア「あのフィールド
 展開しているのがエクセ姉様なら……」
ラミア「キョウスケ中尉との接触で
 力が弱まるかも知れません」

ギリアム「ああ。それを機に
 強行突破するしかあるまい……!」

(中略)

エクセレン「なんとか……するから……
 あと……よろしく……ね……」

アルフィミィ「!エクセレン!?」

ツグミ「ギリアム少佐!
 フィールドが消滅しました!」

ギリアム「!」

(中略)

レフィーナ「あれを撃墜するまで
 ヴァイスリッターへの
 手出しはなりません!」

アイビス「エクセレン少尉を
 助けるのは、赤い奴を倒してからと
 言うこと……?」

レフィーナ「ええ!
 それまで皆さんにはキョウスケ中尉の
 援護をお願いします!」

アイビス「了解!」